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2009/01/02

富士見二丁目北部地区第一種市街地再開発事業ビル築工事(仮称)

「そら」2008年11月号 現場拝見  第10回

施工/大成建設(株)東京支店

千代田区の超高層マンション

新たなランドマークとして注目集める

JR総武・中央線、東京メトロ有楽町・東西・南北線、都営大江戸線など、交通アクセスに優れた飯田橋駅から徒歩2分。千代田区富士見2丁目に、地上38階建て414戸の住居棟と地上17階建ての業務棟が建設中だ。

明治時代、このあたりの高台から、富士山を臨むことができたことから、富士見と呼ばれるようなった。この現場一帯は、20年近く前から、再開発計画が進められてきた。その中核を形成する超高層マンション「プラウドタワー千代田富士見」は、千代田区の新たなランドマークと注目されている。

建物は、鉄筋コンクリート造。基礎構造は深杭と地盤改良による直接基礎の2方式。コンクリートの設計基準強度は、30~100N/mm2。建物の上部躯体に、3種類の制震装置が併用され、さまざまな周期の揺れに対応できる。

「あわてず、ゆっくり、ていねいに!」

飽くなき無事故無災害の追求

さる7月3日、全国安全週間行事の一環として、大成建設の山内隆司社長による現場巡視が行われた。「職長会をはじめ、みなさんの協力で、おかげさまで大変高い評価を戴きました」と平田尚久作業所長は語る。所長の隣で大きくうなずくのは、職長会の早川伸夫会長

所長スローガンは、「近隣にはいつもやさしい気持ちで!」。都会の真ん中での大工事。地域住民とのコミュニレーションは必要不可欠だ。さらに、「あわてず、ゆっくり、ていねいに!」をモットーに、具体的な施策として、次の4点を挙げる。

        落ちない 

墜落する恐れのある高所作業時は、安全帯のダブル使用で身を守り、垂直・水平部の開口部を作らない。

        はさまれない

重機まわりの立入禁止に入らない。機械を扱うときのルールを守る。

        倒さない

足場や仮囲いの点検を毎日確実に行う。とくに重機の足元の確認を徹底する。

        飛ばさない、落とさない

整理整頓をして、物を存置させない。養生にすき間を作らない。

「この現場の重点目標は、『絶対に人を落とさない、物を落とさない』です」と平田所長は強調する。住居棟の最上階は138mに達する。万一、この高さから物が落ちて人に当たったら即死だ。落下物が跳ね、すぐ横のJRの線路に入ったら大変なことになる。

「無事故無災害を目指し、工程より安全優先で作業すること、人命を優先することはいうまでもありません。予定どおり作業が進まないとイライラして強引に進めたときが一番危ない。事故が起こったら、何にもなりません」。目標は、飽くなき無事故無災害の追求だ。

「作業に取りかかる前に、職長はじめみんなで段取り等を知っているか確認し合い、1人で勝手に行わないことが大切です。重大事故が起きたとき、職員も社員も知らなかったというケースもありますから」

規律と緊張感のある空気を保つため、作業員、特に新規入場者には礼儀とマナーの遵守を周知徹底している。きちんと挨拶をする、道具を大切に扱う、時間と約束を守る、きちんと片づけと整理整頓をする、いつも清潔にして健康管理をする。新規入場者は識別しやすいように、保護帽にシールを貼らせている(7日間着用)

自己管理ができる人は、事故を起こさない、というのが平田所長の持論だ。「まず、1人ひとりが、自分の身は自分で守り、事故を絶対起こさないという強い意志を持つことが大切です」と強調する。

 さらに、作業前の朝礼・昼礼による安全意識の向上(朝礼時には危険予知瞑想を行い、どこに危険が潜んでいるか、どんな危険が予想されるか考えさせる)、現地KY(危険予知)による作業手順の確認と周知、安全パトロールによる作業環境の安全確認などで、現場の緊張感を持続するよう努めている。現地KYでは、「手すりよし、ネットよし、電動工具よし」と指差し呼称をする。玉掛けワイヤーの点検、道路の凸凹による歩行者の転倒注意、ゲート前での一時停止の厳守、仮囲い周辺の点検、解体工事の粉塵防止対策など、神経を尖らせながら、毎日、現場ルールを遵守するよう指導に当たっている。

作業員一人ひとりが知恵と感性を磨き

危険を摘み取ることが大切

「どこが危険なのか、何が危険なのか、といったことを過去の事故例を通して常に学ぶことで、作業員1人ひとりが、知識と知恵と感性を磨き、危険の芽を摘み取ること、それが大切です」と鈴木所長は指摘する。

「住居棟は、5日サイクルで順調に工事が進んでいますが、繰り返し作業に馴れて、できているはず、やっているはずという思い込みは、思わぬ落とし穴があります。必ず自分の目で安全を確認し、決して手抜きをしないで、次のステップに進むように職長を通じて指導しています」

平田所長は災害をなくすため、自分一人だけでなく、仲間の命も大切にすること、仕事に対して謙虚であることを心がけるよう朝礼で作業員に呼びかけている。

「仲間からケガ人を出さないよう、やってはいけないことはやらない。自分の力を過信しないで、手抜きをしたり、早まったり、慌てたりしない。初心を大切に、職員と職長会が一致団結、力を合わせて、安全意識を高め、工事中の災害ゼロを誓っています」。

所長のお話から、プロ中のプロ集団であるという誇りと自覚と緊張感が伝わってくる。「あわてず、ゆっくり、ていねいに!」と私も口の中で繰り返す。迷ったら、作業手順を見直し、心のスキがないかきちんと確認すること。心のスキが事故につながるのだ。

「私は、この作業所から誰一人としてケガ人や病人を出したくありません。尊い命です。自分の体を大切に、具合の悪いときは、無理をしないで、職長や仲間に伝えて休息ほしい。今月も無事故で、そして元気に作業をしてほしい」。穏やかで、そして毅然とした平田所長の言葉が印象に残った。

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コメント

初めまして。

いつも応援していますよ~。
お仕事頑張ってくださいね!

また遊びにきますね。

投稿: かんな | 2009/01/06 13:53

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