学園の犬巨いなり卒業す
3/18 横山白虹
(がくえんのいぬおおいなりそつぎょうす)
(よこやまはくこう)
「学園の犬」の句から、たくさんの生徒たちと青春をともに過ごし、「卒業」を見送った犬の実話を思い出した。
ある高校に迷い込んだ犬は、10年以上にわたり、その生涯のほとんどを学校で過ごした。校内を自由に闇歩し、守衛さんに付き添い、職員会議に出席し、職員名簿にも番犬として記された。その死は学校葬として数千人が集い、校長が弔辞を読んだ。
1頭の犬の存在に、生徒や先生はどんなにか勇気づけられ、励まされたことだろう。「巨いなり」に犬に対する畏敬の念すら感じる。
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