よその犬としばらく遊ぶ探梅行
1/30 中西蘭子
(よそのいぬとしばらくあそぶたんばいこう)
(なかにしらんこ)
梅を愛でることは、観梅といって春の季語だが、それに先駆けて、野山に早咲きの梅を訪ね歩くことを「探梅」という。春の訪れを待ちきれず、季節を先どりしようとする心の弾みが伝わる。
「探梅」は、芭蕉の「香を探る梅に蔵見る軒端かな」という句によって、冬の季語として定着したのだとか。
梅を探して歩くといっても、せかせかしたものではなく、ゆったりとしている。ときには、途中で出逢った「よその犬としばらく遊」んだり。見知らぬ犬との交歓がいい。
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