登戸遊園間立体工事②
パトロール後、「どこが、
どうなっていた」か具体的に指摘
職長会は、協力業者によって構成される協力会の下部組織として、運営されている。
会長は赤坂知治さん(旭工建・土木)、副会長は計良雅芳さん(一藤・とび)、会計監査は高橋豊さん(アサヒ安全業務社・警備)、中澤孝至さん(オリエンタル建設・PC桁仮設)、門間進平さん(フジ設備工業・設備)、大熊信五さん(エイシン・アルミサッシ)、鈴木晃紀さん(旭工建・土木)。
顧問は作業所長の太田正保さん(小田急建設)。副所長の根本さん(同)は、安全・渉外を担当されている。
一般に、建築工事は長くても二、三年だが、こちらは、鉄道工事ということもあって、工期は倍近い。すでに丸七年になる。赤坂会長はじめ、みなさん五~七年のつきあいになるという。
「お互いにすっかり気心も知れて、遠慮なくなんでもいい合える。コミュニケーションもうまくいっています。
長期の作業になっていますので、全体にマンネリ化しないよう絶えず注意を払っています。安全大会・血圧測定・玉掛けワイヤー点検などの年間・月間行事を細かく決めて、職長会活動が滞らないよう努めています」(赤坂会長)
現場では、①安全帯使用の徹底、②生きたYKKの実施、③交通労働災害防止の徹底、④産業廃棄物の分別収集の徹底、という4点を基本にして無事故無災害の決意を誓う「安全の誓い」を立てた。
月二回の職長会による安全パトロールでは、パトロール後に「結果表」を各自が提出。これは、①場所(どこの、どこが)、②結果(どうなっていた)、③時間(いつまでに)、④評価・提案・指摘(しなさい、したほうがよい、○○がよかった)ということを具体的に記述するもの。
例えば、「駅下、足場の通路標示なし」「多摩ヤード、ペットボトル・空き缶が山になっている」「踏切第一、吸殻入れを清掃すること」「踏切第二、ワイヤーの点検をすること」「」といった具合に指摘し、改善された日もきちんと書き込む。
根本さんは、安全ポイントをデジカメに撮影し、昼食後の会議で、モニターによって職長会メンバーに公開。目に見えるかたちにすることで、毎日の安全点検に役立ててもらっている。
安全大会の消火器訓練のあとには親睦会を開催する。作業所前の朝礼会場でのバーベキューで、高橋さんは、焼き鳥を焼いてサービス。職人さんの中には、以前、板前さんだった方もおられるので、ホタテの刺身などがふるまわれることも。
夜中は、列車の運行が止まる約三時間に集中して作業をしなければならない。複々線化のため、一晩で旧線路を撤去し、仮設線路に付け替えたこともあった。切り替え工事では、数百人体制で作業に従事する。
これから、昼七〇人・夜三〇人の昼夜体制で工事は続けられる。
「長いこと工事に携わっていると、鉄道とともに登戸周辺も大きく変わってきていると感じます。以前は、駅前も狭くてゴミゴミした感じでしたが、環境が整備されて、だいぶきれいになりましたね」と大熊さん。
永年、一つ現場で働いてこられただけに、言葉に実感がこもっていた。
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