登戸遊園間立体工事①
月刊「つち」2006年11月号
明るい職場づくりをめざして
職長会訪問…54
改良工事によって
時間短縮と混雑緩和へ
小田急電鉄の向ヶ丘遊園駅沿線の立体交差複々線化工事が佳境を迎えている。
これは、立体化して増線することによって、スピードアップを目指すもの。朝方のラッシュ時の一時間に約五本の上り列車が増発され、時間短縮と混雑の緩和が図られる。
今回訪ねたのは、小田急開業当時の姿を今に伝える駅舎だという向ヶ丘遊園駅。登戸~向ヶ丘遊園間の現場を案内していただいた。
この区間は、駅の間隔が近いこともあってか、長らく現状を保ってきた。しかし、多摩川橋梁工事が本格化したこともあり、二〇〇〇年、登戸駅改良工事とともに工事がスタート。駅名の基となった向ヶ丘遊園は、残念ながら二〇〇二年三月、七五年の歴史を閉じた。
計画では、代々木上原駅は完成済みの高架駅、東北沢~世田谷代田は地下化、梅ヶ丘(以前、取材済み)~祖師谷大蔵間は高架化、成城学園前駅付近は地下化、喜多見~和泉多摩川間は高架化となっている。
登戸~向ヶ丘遊園間も四線化する予定だったが、用地確保ができないため、暫定的に三線化(上り二線・下り一線)となる予定。
登戸駅は、高架および盛土構造の駅舎が、狭くて老朽化していた。そこで、高架構造の二層式の駅舎に改築され、JR南武線との乗換もスムーズに。混雑の緩和も図られた。
エレベーターやエスカレーター、身障者対応のトイレなども新設。二面三線のホーム全体に屋根が設置されるなど、バリアフリーの駅に生まれ変わろうとしている。
登戸駅を発車すると三線化工事の脇をゆっくり走りながら高架を下っていく。そして、二面四線の向ヶ丘遊園駅に到着する。
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